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zoom RSS 特撮と人間ドラマの理想的な融合〜〜東宝・変身人間シリーズ3部作(’58〜’60)

<<   作成日時 : 2007/07/16 01:11   >>

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画像最近仕事が一段落して定時であがれる日が続いているので、連日レンタルビデオに通って何かしら借りて見ております。例の如く最新の話題作ではなく古〜い作品ばかり借りてますが(笑)。”『仮面ライダー』(’71)って毎回こんな無理やりな展開ばかりだったのねー”とか、いろいろ発見があるんですが(ってか30過ぎて『仮面ライダー』借りんなよ)、発見と言えばむかーしよく見ていた『ゴジラ』に代表される特撮怪獣映画。ここ数年DVD化が進んで代表作はもちろん、マイナーな作品までソフト化されています。そしてDVD化特典として、各作品に携わったスタッフや俳優さんが作品を見ながらインタビュアーと対談しているオーディオコメンタリーがもれなく付いているんですね〜。こういう方々の裏話はなかなか聞ける機会が少ないので、このコメンタリー聞きたさに最近いろんな東宝特撮映画を借りてます(笑)。

さて、そんななか一際印象に残った作品があります。ゴジラやラドン、モスラといった巨大怪獣が一切出ない特撮映画。そんなのあるの?!と驚いたそこのあなた(笑)。あるんですよぉ〜。『ゴジラ』の成功に甘んじることなく田中友好プロデューサー、円谷英二特撮監督が”大人向けの特撮映画”として製作した『美女と液体人間』(’58)、『電送人間』(’60)、『ガス人間第1号』(’60)という”変身人間シリーズ”一連の作品群です。

第1作は初期ウルトラシリーズでおなじみの佐原健二さん、白川由美さん主演の『美女と液体人間』(’58/写真↑)。監督・本多猪四郎、特撮・円谷英二という『ゴジラ』の黄金コンビの作品。警察と麻薬密売組織の攻防に、海上での核実験の影響で液体化した人間が絡んでくるストーリー。麻薬密売人の情婦のキャバレー歌手役の白川由美さんがとても綺麗!!劇中ジャズナンバーを歌うシーンがあるのですが、そのキャバレーホムラの内装がこれまた素敵♪セット撮影なので実際この頃のキャバレーがこういう作りだったかはわからないんですが、怪しげな雰囲気がいいですねぇ〜。大人な世界♪爽やかな青年科学者役の佐原さんと、科学的な現象をなかなか信じない刑事役の平田昭彦さん、2枚目ですし、東宝の俳優さんらしい品のある演技をされてます。そしてドロドロの液体から物体化する液体人間の特撮は素晴らしい!!(ってか怖い)。最後は下水道に逃げ込んだところを自衛隊の火炎放射攻撃で息絶えるんですが、その際の、炎に包まれる中ボォーっと立ちすくむ液体人間の姿がとても物悲しいです。。。”核兵器反対”のメッセージがさりげなく含まれているところも見逃せません。
それともう一つの見所は昭和30年代の街並み!近年『3丁目の夕日』等で昭和30年代にスポットが当たってましたが、本作に出てくるのはホンモノですからね〜(笑)。車や登場人物の服装など、とてもいい味だしてます。
本作DVDのコメンタリーは佐原健二さん。撮影当時のエピソードとして、撮影終了後に共演の白川由美さんを車で送ってったらそこに二谷英明さんがいた話とか(お2人はこの後ご結婚されますね/笑)、とても興味深い話の数々でした。


画像さて第2作は鶴田浩二さん(!)、白川由美さん、中丸忠男さん主演の『電送人間』(’60/写真←)。鶴田浩二さんって東映のやくざ映画のイメージが強いので最初ビックリしましたヨ(笑)。終戦の日に金塊に心奪われた上官に裏切られ生き埋めにされた須藤兵長(中丸忠男)が、裏切った同僚&上官たちを物体電送機を使った完全犯罪により復讐を重ねていくストーリー。鶴田さん主演以上に驚いたのが、犯人である電送人間を演じたのが中丸忠男さんだったこと。中丸さんといったら『国際秘密警察』シリーズといったスパイアクションでのカッコいい悪ボス役などのイメージがあったので、本作の不気味な犯人役とは意外でした(本作が重要な役をやった最初の作品のようです)。本DVDのオーディオコメンタリーはこの中丸さん。この当時は”なんでこんなヘンな作品に出なきゃならないんだ”と悩んでたそうですが(笑)、いえいえ、冷血な(?)電送人間役にぴったりとハマッてますよ〜。そして『美女と〜』から連続登板の白川由美さん、これまた一段とお綺麗になられてます。
そうそう、本作で鶴田さんと刑事役の平田昭彦さんが張り込む軍国キャバレー大本営(!)の描写がぶっ飛びです(笑)。軍国キャバレーって。。。。。いきなり金粉ショーから場面始まるし、バーテンは兵士の格好、ホステスはセーラー服だし(海軍のやつネ)、メニューは”焼夷弾”とか言ってるし(笑)。今やったら流行るんじゃないですかねぇ〜(んなこたぁないか)。
本作は特撮が電送シーンだけなのでちょっと地味な印象。逆に普通に犯罪推理ドラマとして安心して見られます。



画像そして3作目がシリーズ屈指の傑作として海外でも評価の高い『ガス人間第1号』(’60写真→)。三橋達也さん、八千草薫さん、土屋嘉男さん主演。いや〜、タイトルからして迫力満点(笑)。ガス人間って一体なんじゃらほいって感じですが。平凡な図書館司書の青年・水野が、狂った科学者によってガス人間にされてしまった悲劇のお話なんですね、これ。日本舞踊の家元である藤千代(八千草薫)に思いを寄せる水野は銀行を次々と襲い、その金を藤千代に渡し続けます。藤千代は水野になんの好意を持たないんですが(そこがまた水野の悲劇性を高めてます)、やがて藤千代はその金がどういうモノかを知り。。。。。ん〜〜〜、悲劇のラブ・ロマンス映画として一級品でございます。もはや特撮映画という枠には収まりきれません。ガス人間を演じた土屋さん、外国旅行に行った時にホテルでサイン責めにあったらしいです。黒澤映画の常連でもあった土屋さんですが、この『ガス人間〜』の水野役で海外でも有名なんですね〜。主演は刑事役の三橋達也さんなんですが、八千草さんと土屋さんの悲恋がメインストーリーなので、どうしても三橋さんが霞んでしまいます(笑)。マスコミに”私がガス人間だ”と発表し、思い詰めた藤千代の最後の舞台に現れます。会場にガスを流し込みその爆発で吹き飛ばそうという計画をたて待機する警察。藤千代に”避難してください!”と警告する三橋に”私の最後の舞台です。最後までつとめさせていただきます”と断る藤千代。踊り終わった藤千代に抱きつく水野。”結婚しよう”と呟く水野。悲しい顔をした藤千代が自らライターに火をつけ。。。。。。。切ないですね〜(涙)。決して実らない恋、全て裏目にでてしまう愛情表現。。。。惚れられた藤千代も災難ですが、永遠に報われることのない水野も悲しすぎ(涙)。
特撮シーン(水野がガス化するシーンはスゴイ!)に負けない人間ドラマ部分のシナリオも素晴らしいです。そして八千草薫さんのクールな美貌も素敵♪すん〜〜ごく綺麗。
本DVDのコメンタリーはその八千草薫さん(!)。今でも可愛らしいキャラなんですよねぇ〜。素敵な年の取り方をしてらっしゃいます。旦那さまが『国際秘密警察』シリーズ等のアクション映画を得意としていた谷口千吉監督だったとは知りませんでした(驚)。水野役の土屋さんとの楽しい思い出話など、興味深い話の数々を楽しめました。

タイトルだけ見ると”なんじゃこりゃ?!”的なインパクトのある作品群ですが(笑)、ドラマ部分と特撮部分の連携がしっかりと丁寧に作られた作品です。キワモノ映画として忘れ去られるには勿体無い作品ばかりです。みなさまのレンタル屋さんの片隅でもし見つけたら、ぜひ見てあげてくだされ♪

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