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zoom RSS またまたカルト映画! 〜札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥(’75)

<<   作成日時 : 2009/11/02 23:56   >>

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画像うわーー、9月、10月とすっ飛ばしました(汗)。いかんですねー。訳あって自分ちでネットができない状態なので、いいかげん部屋で気軽にできるようにせんとな〜(汗)。

ってなわけで、久々の更新のネタはまたまたカルトな邦画です。ここ数年’60〜’70年代の邦画にスポットが当たってきて、都内の名画座で貴重な映画が上映されるようになってきてますが、こんなご時世でもなかなかかからない作品もまだまだあります(前回書いた『哀愁のサーキット』(’72)もそんな作品でした)。
そーゆーなかなかかからない映画ジャンルに”トルコが舞台の映画”というものがあります(笑)。トルコって外国のじゃないですよ、現在でいうソープランド、いわゆるトルコ風呂ってやつです(笑)。昭和ですねぇ〜〜、この響き。赤線亡きあと、男たちの欲望を一手に引き受け、’70年代半ばにはかなりのお店が乱立したようです。とーぜんそこを舞台にした映画も作られるわけですが、’80年代初めにトルコ人留学生が国辱モノだと訴えがあって、”トルコ風呂”という名称はなくなるわけです。
そんな訳で現在ではタイトルに”トルコ”とついただけで、なかなか上映&放送が自粛されるという、なんともいえん状況になっております。

ちなみにわたくしが今までに見ることができた”トルコ映画”(爆)は、『怪描トルコ風呂』(’75)、『青春トルコ日記・処女すべり』(’75)の2本なんですが、いやね、どちらもとんでもない傑作で(笑)。
で、今回見ることができた作品は東映『札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥』(’75)。これも、わたくしが名画座通いをはじめてからン十年たちますが、一度も上映されてるのを見た記憶がないのです。製作年度も、先の2本と同じく’75年。こりゃツマらん訳ないと。

さて、今回この作品が上映されたのは、神奈川のシネマ・バーという珍しい形態の上映施設、グリソムギャングというお店。お酒や軽食が楽しめるバー・スペースと、21席のミニシアタースペースで構成されたお店でした。毎回いろんなこだわった企画で映画を上映して、その作品にかかわったスタッフ等を呼んでトークショーや、ゲストを交えた懇親会等をしている、なかなか素晴らしいお店なんですよ、ここ。21席しかないので、事前に予約していきました。

家から中央線→横浜線→小田急線と乗り継いで、お店のある読売ランド前駅へ到着。これがねぇ、駅はもちろん、駅周辺の風景が昭和してるんですよぉ(笑)。古本屋や、夜6時からひらく怪しい大人のオモチャ屋など(笑)。駅周辺がちょっとした山に囲まれてる感じで、えらい田舎に来た印象。お店に向かう道にある商店街も、もう見事に昭和(笑)。程なくしてお店に到着。映画&トークショーのあとの懇親会に出席するか聞かれますが、この後用事があるので辞退。でも、その映画のスタッフとお近づきになれる、こーゆー企画っていいですねぇ。

シアタースペースが既に開場していたのでそちらにすぐ移動。わ、21席ということでほんとに小さいです。まだそんなに人は入ってなかったんですが、上映開始直前には満席に(笑)。今回の上映を企画した自主上映団体の方の挨拶のあと(今回こちらの団体でニュープリントしたとのこと)数本の映画予告編のあと、いよいよ本編に。

画像映画はトルコで働くひろみ(芹明香)と、ヒモの利夫(東龍明)が全国のトルコを転々とするだけ(笑)。当時は『セックスドキュメント・性倒錯の世界』等の、いわゆるエロ・ドキュメンタリーというジャンルがあって、その流れで製作された作品なんですが、本作を監督した関本郁夫さんの独断で二人の若者のロードムービーとして強引に作り上げてしまったと。で、それが見事にハマッてるんですよねぇ。もしただのドキュメンタリーだったら、今こうして再見しても楽しめなかったかもしれません。二人の青春映画として見られるんですよね、これ。利夫はどーしよーもないヤツなんですよ、ひろみの稼ぎ(100万円!)を1日で競艇でスッたり。でも、ひろみもこーゆー仕事のストレスで人一倍さみしがり屋で、誰かがいないとやっていけない。二人の未来に幸せがあるのかどうかわからない、でもこの二人じゃなきゃダメなんだ。。。。。みたいな、なんとも言えない切なさが見事に描かれてます。トルコのドキュメントというふれこみなので、もちろんトルコでのサービスシーンもあるんですが、今見るとこれが邪魔で(笑)。早くドラマ部分にならないかなーーなんて思いながら見てました。劇中、ひろみが故郷の青森に寄るんですが、結局実家には行かず、海を眺めて去るシーンなんて、とても良かったですねぇ。
本作を素晴らしいものにしてるのは、なんといってもキャスティングでしょう。ひろみを演じた芹明香さん(せり・めいかと読みます↑写真)、素晴らし過ぎ!!好きな女優さんの一人です。もともとデビューは東映ですが、日活ロマンポルノにもたくさん出演してます。なんていうんでしょう、水商売とか娼婦とか、そーゆー役がピッタリとでもいいましょうか(笑)。自然なんですよねぇ〜。しかも本作の芹さん、すごい可愛いんですヨ♪『(秘)色情めす市場』(’74)での娼婦とめ役や、『仁義の墓場』(’75)のヤク中の娼婦とか、凄まじい役が多い芹さんですが、本作での役は可愛らしい、等身大の女性を演じてます。
芹さんはこのすぐあとに覚醒剤所持(!)で捕まってしまうんですが、その後に”まだ女優をつづけたい”と関本監督の所に挨拶に来たそうです。その時の芹さんは少しポッチャリして、とても健康的な雰囲気だったそうですが、逆にそれが芹さんの魅力(やさぐれ感とでもいうのでしょうか)を消すことになってしまったようで、関本監督は女優としての魅力を感じなかったそうです。
この時、芹さんは関本監督だけでなく日活の神代辰巳監督や田中登監督にも挨拶に行っているはずで、この後それらの監督の映画で起用されなかったのを考えると、両監督も芹さんに魅力を感じられなかったのでしょう。“不健康な雰囲気”、”どこかアンニュイな雰囲気”こそが芹さんの個性なのですから。
そうそう、あと凄かったのがホテルの窓から&列車の最後尾車両からの放尿シーン!!(爆)。ラスト、あてもなく乗った列車の中で尿意を催したひろみ、トイレに行くも使用中。”ん〜〜もぉ!”ってな感じで車両のドアを開け、しゃがんでジャーーーっと放出(笑)。ここで画面ストップして”終”の文字(爆)。
あ、ちなみに本作のナレーションは山城新伍さん。チョメチョメとは言ってませんでした(爆)。

上映終了後、約10分の休憩をはさんで、本作の監督である関本郁夫さんを招いてのトーク・ショーへ。関本さんの’70年代の監督作をちょちょっと書き出してみますと↓

『女番長タイマン勝負』(’74)

『女番長玉突き遊び』(’74)

『札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥』(’75)

『好色元禄(秘)物語』(’75)

『大奥浮世風呂』(’77)

『処女監禁』(’77)

『天使の欲望』(’79)

と、こんな感じです。会社から命じられた作品を撮る、いわゆる職業監督でありますが、みんな”関本魂”が注入された、ヒトクセもフタクセもある作品ばかりなのです(笑)。ハズレなしっス。そしてすべての作品に一貫して描かれているテーマが”女性のたくましさ”。これらの映画を見ていると、男なんてちっぽけなもんだなぁと思ってしまいます(苦笑)。
さて、今回上映した『トルコ渡り鳥』。監督自身も’75年の初上映以来の鑑賞だそうで、なんだか照れくさいとのこと。ドキュメントシーンには当時も今もまったく興味がないそうで、今回もそのシーンになると退出したなんておっしゃってました(笑)。他にもヒモ役の東龍明さんは面白い顔だから起用したとか(笑)、いろんなエピソードも披露。
そうそう、本作の音楽は荒木一郎さんなんですが、これは主演の芹明香さんが荒木さんの事務所に所属してたというのが理由だそうで(笑)。荒木さんの音楽、結構良かったです。HOTWAXさんから中島貞夫監督関連の映画音楽集が出ていて、そこにも荒木さんの手掛けたサントラが収録されているんですが、かなり良いです。素晴らしい作曲家だと思います。最近はあまり活動されていないようですが、また映画のサントラ手掛けてほしいなぁ。音楽と言えば、関本監督は音楽映画(『五つの銅貨』や『ベニーグッドマン物語』など)が大好きだそうで、”音楽”にはこだわりがあるみたいです。”音楽”をキーワードに関本作品を見てみると、新たな発見があるかもしれませんネ。
あ、あと今回の裏話で一番面白かったことなんですが、荒木さんの事務所には芹さんをはじめ、”女番長(スケバン)”シリーズで活躍した池玲子さん、杉本美樹さんも所属していたんですが、これって東映に所属する大物スターにこれらの女優が食われないためにの荒木さんのところに囲ってたというのが真相なんだそうですね〜(驚)。東映内部では女番長モノやら、石井輝男監督の一連の異常性愛モノに”あんなの映画じゃない”なんていう拒絶反応があったらしいのですが、大物俳優たちも批判するくせに、それらの映画に出ている女優さんは食いまくっていたと(爆)。関本監督の”やっぱり下半身は別人格って、本当なんだねぇ〜”という話には笑ってしまいました(笑)。まぁ池さんも杉本さんもよく考えれば二十歳そこそこの女の子だったわけで、大物スターから誘われればホイホイついてっちゃうのも無理ないですが(笑)。

この日は他にもここには書ききれないほどのたくさんの面白いお話が聞けました。通常劇場で行われるトークショーはせいぜい15〜20分くらいなんですが、こちらはなんと1時間半くらいはありました(驚)。しかもあっという間でした。実はこの日は急遽休日出勤になったのですが、既にこのイベントの予約をしてしまっていたので、有休を使っての参戦だったのです(またかよ!)。休んで行った甲斐がありました♪またわたくし好みのイベントがあったらぜひ参加しようと心に誓った一日でございました。


今回ニュープリントされたということで、今後、都内の名画座で上映される機会があるかもしれません。その時は皆様、ぜひご覧あれ♪あ、芹明香ファンはもちろん必見ということで(笑)。


※11/3追記

 今月下旬から始まるシネマヴェーラ渋谷の特集上映”山城新伍とその時代”で、『トルコ渡り鳥』も上映されるようです!!

 11/29(日) 『不良番長どぶ鼠作戦』  『トルコ渡り鳥』

 12/4 (金) 『トルコ渡り鳥』  『本日またまた休診なり』

やってくれますねぇ、シネマヴェーラさん。個人的には『喜劇トルコ風呂王将戦』、『温泉スッポン芸者』、『すいばれ一家 男になりたい』、『ポルノギャンブル喜劇 大穴中穴へその穴』、不良番長モノは要チェキですかね(笑)。
日によって豪華ゲストによるトークショーもあるようです(梅宮辰夫、内藤誠監督、名和宏、杉作J太郎)。見たいなー。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
カルトですね^^
当時はエロエロ成人映画なのでしょうが、現代ではエロくはないが見ごたえはありそう^−^、『怪描トルコ風呂』タイトルが凄い^^;見たいなあ
次回の名画座お誘いくだされ^^V
木村健吾
2009/11/19 01:19
はぁ〜。。。
こんなトークショーがあるんですね〜
マニアにはたまらないし、そうでない私でもその場の雰囲気を味わいたいです。
ポルノ映像って、今では家で個人的に見る人が圧倒的なのでしょうが、
劇場の他人の反応も一緒になって鑑賞するのも醍醐味なのではっ!
大昔…どうしても松坂慶子さんの「夜の診察室」を見たくて、
夜こっそり家を抜け出して(当時大学生!)ナイトショーに行ったことがあります。(この時すでにリバイバル上映でした)
劇場はスカスカだったけど、スクリーンに熱い視線が向けられている熱気が感じられたものです。
ただ、横のおじさまがあまりにこちらをチラチラ気にするので、閉口して途中で出てきちゃいましたが(>_<)

fabさんみたいなお兄さん(ほとんど息子(^_^;))にエスコートしてもらって、安心してポルノを鑑賞してみたいものです。
えっ、ご迷惑ですって! すみませ〜んm(_ _)m
reikot
2009/11/19 11:23
>ベルビアさん
 『怪描トルコ風呂』、今日からシネマヴェーラ渋谷で始まる特集上映”山城新吾とその時代”で上映するらしいヨ(笑)。
誘おうにもおぬしが就職してくれなきゃなぁ〜(苦笑)。

>reikotさん
 あら!reikotさん!しょーもない記事にコメントありがとうございます(感涙)。今でいうAVと、こーゆー’70年代の成人映画の大きな違いは、やはり”映画であるかないか”ということに尽きます。優れた映画スタッフによって作られているだけあってちゃんと物語として楽しめるんです。”女優が最低2人以上脱いで、Hシーンが数回あること”という制約さえクリアすればなんでもOKという環境が、実験的な作品、衝撃的な作品。。。たくさんの魅力的な作品を生み出したんでしょうネ。

あはは、わたくしなんかでよければ喜んでエスコートしますよ〜(笑)。最近はこ洒落たミニシアターで日活ロマンポルノ特集とかよくやってますが、ひとりで見に来てる女性もたくさんいらっしゃいますヨ。

ふぁぶ
2009/11/21 00:30

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