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zoom RSS ”漢(おとこ)”!!!!!藤岡弘の代表作!! 〜『野獣狩り』(’73)

<<   作成日時 : 2008/04/14 23:54   >>

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画像今月いっぱいシネマアートン下北沢で”その男の職業、刑事”と銘打って、刑事サスペンス映画特集が組まれてます。『飢餓海峡』(’65)や『太陽を盗んだ男』(’79)といった有名作から、『殺す(バラす)まで追え 新宿25時』(’69)なんていうマニアックな作品までセレクトされてます。渋い特集ですね〜〜。

ところで、わたくし最近ですねー、’68〜’74年あたりの”東宝ニューアクション”にハマッておりまして。’50〜’60年代の”クレージー”、”若大将”、”ゴジラ”。。。。といった”明るく楽しい東宝映画”のキャッチフレーズでもわかる通り、”健全な”イメージの東宝映画ですが、観客動員に翳りが見え始めた’70年前後、えらいハードボイルドというか、救いようがないというか(笑)、ニューロックならぬニューアクションといった意欲的な作品を結構作ってます。
先月、シネマヴェーラ渋谷の”東宝アクション!!”特集で堀川弘通監督・加山雄三主演の『狙撃』(’68)にすっかりヤラれまして。’50年代からハードボイルドものを撮っていた須川栄三監督や、この頃監督デビューした西村潔さんの作品をここんとこ見まくっているところです。カッコいい映画ばかりなんですよねぇ〜〜〜、この辺の作品。

で、今回は藤岡弘さんの『仮面ライダー』(’71)イメージ脱却プロジェクト第1弾(笑)となった須川栄三監督作品『野獣狩り』(’73)を見てきました♪


画像冒頭、苦みばしった顔で地下鉄に揺られる藤岡弘さん!!最初っから熱いデス。父親(伴淳三郎!!)と同じ刑事の道を歩んでいる主人公・舟木明。伴淳さん、上司に反抗する息子に手を焼いてます。世代の違いによるすれ違いでしょうか。若さゆえに苦悩する主人公。見ているこちらも引き込まれてしまいます。
そんな燻った心を紛らわすのは、いきつけのスナック(?)のママ美矢子(渚まゆみ)。刑事をやめてバーテンになると口走る明に”ホントに刑事辞めるつもり?!”と嗜める美矢子。そこへ父親から電話が。

世界屈指の大企業である飲料メーカー、ポップコーラ社(笑)の社長の誘拐事件が発生。犯人は革命を起こそうとする”黒の戦線”と名乗る正体不明の組織。主人公、舟木親子の世代観の違いを軸に、誘拐事件の犯人との駆け引きをスリル&サスペンス満載で描く傑作アクションなんですよ、この映画!!犯人たちの意外な監禁場所、ゲリラ撮影を逆手にとったドキュメンタリータッチの緊迫した映像(銀座の歩行者天国での犯人たちとの身代金取引シーンは手に汗握ります!!)。。。。。。。まったく退屈させない83分なのです。

最近の映画って2時間越えが普通になってますが、この頃の邦画は2本立が基本。だいたい90分前後なんですよね。だから一切無駄なシーンがなく、テンポも速いです。なので逆に説明不足だなんていう人もいるのですが、その辺観客の判断に委ねた作風でもあるのです(全てがそうと言い切れませんが)。犯人の意図をまったく理解できない旧世代(伴淳三郎)と、犯人たちに少なからず共感を覚えてしまう若い世代(藤岡弘)。。。。このあたりの描き分けが見事です。なんでも金で解決しようとする企業に怒りを覚える明。しかし、意見をひるがえし金を受け取る”黒の戦線”に、さらに心の底から絶望する明。”お前ら、やっぱり金だったのか!”画面からギンギンに伝わってきます。あ、本作の藤岡さん、スゴイです、カッコ良すぎです。ラスト、ビルの屋上で犯人たちを追い詰めるトコ、スゴイです。命綱なしでビルの屋上ギリギリを歩いてます(隣のビルに乗り移るシーンも!!)。なんでDVDになってないんでしょう?!こんな傑作、ソフト化しない手はないでしょう、東宝さん!!DVD出たら絶対買いますヨ。ぜひ藤岡さんと須川監督を呼んでオーディオコメンタリー入れましょう!!藤岡さん自身も気に入ってるみたいですし。
藤岡さんだけでなく、脇を固める俳優陣も素晴らしいです。伴淳さんはもちろん、伴淳さんの同僚役の稲葉義男さん、ポップコーラ社重役の故・中条静雄さん、そして忘れちゃいけない、スナックのママ役の渚まゆみさん!!艶やかですよぉ〜〜。フェロモンむんむんです。犯人グループの俳優さんもこの時代の映画でよく見る顔です。
あ、そうそう、本作、シネマスコープサイズじゃないんですね、スタンダード(TVサイズ)。ちょっと意外。

しかし本作製作時は’73年。’70年前後ならともかく、まだ”革命思想”なんてあったんでしょうか?!そのあたりの”虚しさ”もグッときましたケド。

画像おっと、ここで音楽にも触れないと。東宝ニューアクションは音楽もカッコいいです。以前このブログでも『ヘアピンサーカス』(’72)や、『100発100中』(’65)のところで触れましたが、当時台頭していたニュージャズを起用してます。本作のサントラを担当したのは、ユーミンや赤い鳥など、ソフトロック系の名盤を次々と生み出した作曲家・村井邦彦さん。流麗な、なおかつ哀しげなストリングスアレンジや、歪んだギターのカッティングがカッコいい、ニューロック的なインストが素晴らし過ぎ。なんと現在、本作のサントラ盤ちゃんとCD化されてます(驚)。本作に続く藤岡さん主演作『野獣死すべし・復讐のメカニック』(’74)のサントラとカップリングで発売されてます(写真)。あたくしは既に購入済みだったので、行き帰りにウォークマンで聴いてました(笑)。

あ、『〜復讐のメカニック』、これも傑作ですのでまた別の機会にレビューなんぞやってみたいですねぇ。


さて、ひとりで盛り上がってしまいましたが(いつもか/汗)、みなさまついてこれてますか?!(苦笑)。もし興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひシネマアートン下北沢へ♪(今週18日(金)まで上映してます)

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「劒岳点の記」の原点は、陽のあたらない傑作「野獣狩り」にある!
「野獣狩り」という73年の東宝映画がある。伴淳三郎と藤岡弘の親子が刑事という設定。清涼飲料水のメーカーの社長が過激派に誘拐される事件に取り組むという物語。銀座の歩行者天国など東京の雑踏の中での追跡と捜査がリアルで躍動感あふれる映像で展開される。監督は須川... ...続きを見る
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2009/07/09 09:18

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