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zoom RSS 名もなき女優が残した1本の傑作  〜三井マリア『わたしのSEX白書・絶頂度』(’76)

<<   作成日時 : 2007/09/26 00:09   >>

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画像はいっ、久々の更新ですぅ。久々なのにマイナーかつディープ(?)なネタですぅ。良い子のみんなは見ちゃだめですヨ〜。
さて、今回紹介する作品は日活の代表的監督の一人である曽根中生さんが’76年に発表した『わたしのSEX白書・絶頂度』デス!

以前にも記事にしましたが、現在往年の日活ロマンポルノの名作たちがデジタルリマスター処理されて続々とDVD化されてます。”’70年代の邦画好き”としては、その時々の時代を切り取った貴重な作品たちな訳ですから、見逃すことはできません(あ、もちろんエッチなの嫌いじゃありませんし/笑)。いつも利用しているレンタル屋さんで今月21日発売分の中から数本が入荷していたので借りてみました。

さて、実はこの作品、以前から気になっていたのです。以前スカパーで夜中に放送していた時にたまたま途中のシーンを見たのですがそのシーンに釘付けになりました。怪しげなバー(?)でバンドが演奏しているシーンだったのですが、その演奏をしているバンドがなんとあの、日本のプログレバンドを語るときには絶対外す事ができない重要バンドであるコスモスファクトリーだったんですね〜!!(驚)。いや〜驚きましたヨ。トレードマークともいえるサングラスをかけていたのですぐわかりました(笑)。それ以来頭の中にインプットされていたのです。

ストーリーは、大病院の採血係をしている看護士のヒロイン(三井マリア)と、予備校生の弟(村国守平)の奇妙な同居生活を軸に、近くに住むストリッパー(芹明香!)とそのヒモ(益富信孝)との関わりから身を崩してゆくヒロインの姿を淡々と描いています。

朝。何の変哲もない1日の始まり。ヒモの男が帰宅する姿と、まるで同棲している恋人同士に見えてもおかしくないような姉弟の出勤&通学風景が描かれオープニングタイトルになるのですが、その時の音楽がすっごいイイ!タイトなリズムセクションとファンキーなギターカッティングが素晴らしい♪もちろん演奏はコスモスファクトリー。彼らは『嗚呼!花の応援団』シリーズをはじめ、この時期の曽根中生監督作のほとんどのサントラを担当してます。あ〜、HOTWAXさん(日本のロック・映画・歌謡曲を紹介する素敵な雑誌♪)、ぜひぜひこの時期のコスモスファクトリーの音源を集めてコンピレーション盤を作ってくださ〜い。

画像コスモスファクトリーは泉つとむ(Vo. Key)を中心に水谷ひさし(Vo. G)、滝としかず(Vo. b)、岡田和夫(Dr)の4人で’70年頃に名古屋で結成されたバンド。ハンブル・パイやムーディーブルースの来日公演で前座を務めて話題を呼び、音楽評論家の立川直樹に見出されて’73年に1stアルバム『コスモスファクトリー(トランシルヴァニアの古城)』を発表。四人囃子らと並んで日本のプログレッシヴロックバンドとして活躍します。プログレをやるだけあってもちろん演奏は上手いです。しかもテクニックに流れずにちゃんと”歌心”を持ったバンドという所も重要です。超絶技巧でゴリゴリ押し捲る感じではなく、むしろピンクフロイド系の”雰囲気重視”のスタイルです。Voがちょっと弱いので一聴したところではあまり印象に残らない恐れもあるのですが(笑)、ハモンドオルガンを駆使したアレンジ、そして分厚いムーグシンセのフレーズや泣きのギターに心奪われてしまうのです。。。。
この頃のシンセって、今時の薄っぺらい感じではなくて、すきっ腹に響くような深く、重い音を出していて好きなのです(2〜3年前に行ったキース・エマーソンの来日公演でヴィンテージシンセのソロプレイをした時、実際すきっ腹に響きました/笑)。
本作での演奏シーンで唄っている歌も気になります(アルバム未収録曲のようです)。日本語で歌われているのでちゃんと作られた新曲だったのでしょう。メロトロンまで駆使して(笑)演奏しております。小さいバーでの演奏シーンなんですが、あんな間近で見られたらサイコーだなぁ。


画像でもしっかりした演奏技術を持ちながらも、時代は個性派ばかりだった’70年代(笑)、やはり”押しの弱さ”は致命的な弱点でもあります。1stアルバムから2年後の’75年に発表した『謎のコスモス号』、’76年発表の3rd『BLACK HOLE』、’77年発表の『嵐の乱反射〜メタルリフレクション』と意欲作をどんどん生み出したものの、たいして話題にならず。。。。曽根監督のサントラを手掛けていたのは’76年〜’80年代初めまで。その後バンドは自然消滅してしまいます。日本語を大事にしたスタンスでプログレをやったのは評価できると思います。『BLACK HOLE』あたりからハード・メタリックなスタイルに変化し始め、『嵐の乱反射』では完全にハードロックスタイルになってます(しかもアメリカ進出を前提に製作された為、全編英語詞)。『嵐の乱反射』は現在も廉価盤でCD化されているので手軽に聴く事ができますが、これが全編ドライブ感溢れる楽曲が詰まっていて結構イケるんですヨ。う〜〜ん、発表時期を思いっきり間違いましたね、こりゃ。ホント勿体無いデス。



画像
おっと、映画の話から脱線してしまいました(汗)。本作主演の三井マリアさん、ほんっとに綺麗!!ロマンポルノの女優さんって、時代もあるのでしょうがたいてい派手めな感じなんですが、三井さんは今でも通用するようなすっきりしっとり美人。番組のアシスタントから女優になられた方だそうですが、体調を崩されて2年ほどで女優をやめてしまったそうです。職場ではツンとすました女、でも弟に密かに思いを寄せる姉。。。。。予備校に行っていたと思っていた弟が、ヒモの仕事の手伝いをしていたことからちょっとしたきっかけで身を崩し、体を売ることになってしまいます。弟を想ってしまうことに戸惑いながら、自らの欲望を止める事ができないもどかしさをうま〜く演じてます。”畳”とエロスの融合具合もなんか気だるい雰囲気でいい感じ。なんてゆ〜んだろうなぁ、”和”な感じ、ドメスティックなんですよねぇ。
ただ三井さん、声がちょっと太いかな(笑)。
そしてヒモの娼婦を演じているのが、田中登監督の傑作『(秘)色情めす市場』(’74)で凄まじい女の生き様を演じきった芹明香さん!!”恥じらい”なんてものは遥か昔に捨て去ったわい!的なやさぐれ感は、”演技”だけとはいいきれないリアルさです(笑)。素晴らしい女優さんだと思います。

弟も密かに姉に思いを寄せているものの、結局一線は越えず部屋を出て行きます。失意のヒロインは虚ろな足取りでヒモの部屋に行き。。。。最後は娼婦も交えて3人でベッドに寝る風景。

いつものように採血するヒロインの姿で映画は唐突に終わります。ちょっとしたきっかけで娼婦になってしまった女の物語ですが、不思議と悲壮感は感じられません。三井さんのキャラのせいでしょうか。不思議とユーモラスなシーンもあって、個人的には忘れ去るには惜しい映画の一つになりました。

もし興味持った方は、レンタルでもし見かけたらぜひお試しくだされ♪

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
エロいな、、おぬし
後藤逹敏
2007/10/28 23:59
連続カキコ、ありがとよっ!(コテハンにしなさい)

日活ロマンポルノ、ただエロいだけじゃないぞ〜。エロを超えた、なんつーか人間の性が浮き彫りになっている作品も多くて、カルチャーショックの連続ッス。
ふぁぶ
2007/10/29 22:58

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