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zoom RSS スピードにとり憑かれた若者たち。。。  〜『ヘアピン・サーカス』(’72)

<<   作成日時 : 2007/07/02 01:35   >>

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画像首都高(?)を猛スピードで突っ走るマシンのバーチャルな映像(カメラがバンパーあたり、かなり低い位置に取り付けられていて大迫力!)に、当時の先鋭ミュージシャンの一人である菊池雅章セクステットの音楽がかぶさるタイトルバック。。。。。。ん〜〜、カッチョ良すぎっ!車のことはさっぱりわからないわたくしでもゾクゾクするようなオープニング。さて、今回紹介するのは’70年代はじめに『白昼の襲撃』(’70)や『豹(ジャガー)は走った』(’70)といった超クールな傑作を撮った西村潔監督の『ヘアピン・サーカス』(’72)です。








画像前年のマカオグランプリでライバルの三沢を事故死させてしまった為、レース界から消えた島尾俊也(写真←)。レーサー時代のことは心に秘め、今は家庭を築き、無気力に自動車教習所の個人指導員をしている。
そんなある日、仕事帰りに必ず寄るドライブインでコーヒーを飲む島尾の目に一人の女性が映る。彼女の名は小森美樹。。。。。。彼が指導した生徒の中で運転技術の才能が抜群だった一人だ。去り際に”久しぶり”と声をかける島尾。美樹はトヨタ2000GTを乗り回し、悪友たちとつるんで高速道路で無差別に他の車にスピードチェイスを仕掛け挑発し、事故に追いやっていた。”私を追い抜ける人がいるかしら?”完全に自己を過信し、スピードに酔っている美樹。
美樹が卒業するときに言った”後ろを確認・スピードを出すな・ゆるいカーブに気をつけろ”というセリフをもう一度くりかえす島尾。しかし美樹は一笑に付し、暴走行為を繰り返す。

”彼女にスピードの恐ろしさを教えなければ”と考える一方、レーサーとしての血が騒ぎ出す島尾。彼もスピードを忘れていたわけでは決してなかった。
意を決して、かつてのチームリーダー野田(睦五郎)を訪ねる島尾。車を借りた島尾は連日高速を流し美樹たちを探す。

そして数日後、ドライブインから出てくる美樹たちを見つけた島尾。アクセルをゆっくり吹かし、美樹たちに猛スピードで近づきチェイスを仕掛ける。。。。。。。



画像と、こんなストーリー。話自体はとても単純です。でも全編で描かれる公道でのチェイスシーン、この迫力がスゴイんですヨ〜。アメリカでも『バニシングin60』とかカー・アクションの傑作がありますが、この映画のカー・チェイスシーンもなかなかの迫力!!劇中、車のチェイスシーンが多くを占めるんですが、車好きじゃないわたくしでもぜ〜〜んぜん退屈しなかった!むしろその手に汗握ってしまいました。カッコいー。夜のシーンが多いんですが、よく撮影させてくれたなぁ〜(ゲリラ撮影だったのかな/笑)。唐突に終わるラストシーンも衝撃です(笑)。俳優さんたちもたいがいのシーンが吹替えなしみたいなんですが、主演の三崎清志さん、なんとトヨタ専属のプロのドライバーさんなんですね。どーりで運転上手いわけだ(笑)。とーぜんセリフも朴訥な感じなんですが、無気力的に生きてる役なので違和感もなくハマってます。レーサー時代のシーンは多分本物のレース映像だと思われます。


画像美樹役の江夏夕子さん(当時発売されたサントラLPにもお顔が→写真)も猛スピードで走り出すシーンとか吹替えなしで演じてます。元々運転上手い方なのかしらん。彼女の運転する黄色いトヨタ2000GTのカッコいいことといったら!(写真←)当時、富士のグランドチャンピオンレースのレースクィーンをやっていたそうで、その点でもタイムリーな映画だったんですね。しかし本物のレーサーを主演に映画作っちゃうのもスゴイなぁ(テクニカルアドバイザーには、これまた当時のチームトヨタの監督さんが招かれてるようです)。
しかし西村監督、チェイスシーンのカメラアングルとか素晴らしいです。俳優の顔が見えるように撮ってます。撮影時間かなりかかったんじゃないでしょうか。

そうそう、そして音楽の素晴らしさも伝えないと(笑)。’68年の日野皓正とのクインテットを経てバークレー留学→そして自身のグループを組んでいた頃、最も油が乗っていた時期の菊池雅章さんがサントラを担当してるんですね〜。ダブルキーボード、ダブルドラムを擁した変則セクステットでの演奏は、エレピ&オルガンのカラミがとても浮遊感溢れる音像で、まさにトリップミュージックな印象(笑)。オープニングでも流れる『ヘアピン・サーカスのテーマ』での、エレピの心地良いリフレインにのる峰厚介さんのソプラノサックスがもう。。。。。。。素敵♪
あ、ちなみに劇中、美樹たちが島尾を不良たち(?)が集うコミューンみたいなところに連れて行くシーンがあるのですが、そこで菊池雅章セクステットの演奏シーンがチラッと映ります(ただし全員映るわけではありません。峰さんがわかるくらいです/笑)。
西村監督は当時ジャズにハマッてたそうで、『白昼の襲撃』では日野皓正クインテット(劇中演奏シーンあり)、『豹(ジャガー)は走った』では佐藤允彦さん&宮間利之とニュー・ハードをサントラに起用してます。素晴らしいわぁ。
そうそう、ジャズシンガーの笠井紀美子さんも、島尾のライバルである三沢の恋人役(!)でちょっと出演。唄うシーンも一瞬あり(ホント1〜2秒!!)。笠井さんもキャラメル・ママ全面バックアップのロックアルバム『アンブレラ』(CD化してくださーい)を発表してた時期。ノリにのってた時代ですネ。

画像
未見の方には、ぜひぜひ見ていただきたい作品なんですが、なんせ知名度ゼロな本作、とーぜんDVD化されてません!(泣)。頼みますよ〜東宝さん。あ、ちなみになぜわたくしが知っていたかというと、むかーし通っていた名画座、大井武蔵野館の最終上映作品が本作だったので憶えていたのです(閉館日だったので『トゥナイト2』も取材に来てたそうです。わたくしは行けず/泣)。

とりあえずサントラ盤はCD化されてますので(写真↑)、興味持った方はぜひチェックを♪ 


※’09 3/3追記
 
 『ヘアピンサーカス』、ついにDVD化されます!!(狂喜!!!!)キングレコードから3/11発売です!!やったぜベイベー!!!スカパーで録画したものがあるにも関わらず、迷わず予約しちゃいました(←バカ)

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