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zoom RSS こんな粋な邦画があったなんて!〜『モダン道中・その恋待ったなし』(’58)

<<   作成日時 : 2006/05/07 23:02   >>

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”戦後の日本映画は全て見る!!”をテーマに1年365日邦画を見続けてるという素晴らしい方がいらっしゃいます。快楽亭ブラックという、ハーフの落語家さんです。毒舌落語を得意とする方でわたくしはまだ見たことはないのですが、そのブラックさんが数年前に出された『日本映画に愛の鞭とロウソクを〜さらば愛しの名画座たち〜』という映画鑑賞日記は、昔の邦画にハマッているわたくしには大変楽しい本なのです。邦画を愛するがゆえ、辛い評も面白く読んでいます。

この本の中で、ブラックさんが三軒茶屋ams西武5階にあったというスタジオamsで見た『モダン道中・その恋待ったなし』という、’58年の松竹映画が面白かったと書かれていてずーーっと気になっておりました。

画像そしてそんなことも忘れかけてたこの5月、巣鴨の名画座である三百人劇場で展開中の”野村芳太郎レトロスペクティブ”でこの映画が上映してるという情報が!!
とゆーわけで巣鴨までわざわざ見に行ってまいりました(←バカ)

JR巣鴨駅からかなり歩いて映画館を発見(地下鉄三田線の千石駅からの方が近かったようです)。わぁ、既に何十人も並んでる!!と焦りながら列に加わる。さすがみなさま、この映画が面白いってこと知ってらっしゃるのかしらん。

監督は『砂の器』『影の車』『疑惑』『ゼロの焦点』・・・といった松本清張原作の一連の作品を撮った松竹の重鎮、野村芳太郎。脚本に、当時助監督だった山田洋次を起用した作品。メインキャストは佐田啓二(中井貴一のお父さん)、高橋貞二、岡田茉莉子、桑野みゆき。(写真は本作のパンフレット)





数字とにらめっこの平凡な日々を送る銀行員、鶴川松夫(佐田啓二)はTVの懸賞番組で当選し、思わぬ賞金が手に入る。鶴川は早速東北・北海道の回遊旅行に繰り出す。列車の中でひょんなことから自動車修理工の亀野竹彦(高橋貞二)と意気投合し、2人の野次喜多道中が始まります。この意気投合シーンで画面下に”明るく楽しい松竹映画”のテロップが(笑)。やがて走る列車の映像にかぶってタイトルバックになりますが、ここでナレーションが。

”このような映画のタイトルバックは退屈なものでございます。ここでお2人の性格を申し上げましょう”

面白い作りだなぁ、この映画(笑)。

やがてタイトルが終り、映画は福島県の飯坂温泉に。街並みが写った後、

”こちらはロケーションでございます”

画面代わり、旅館に入ってくる観光客のシーンになると、

”ここからはセットでございます”

ぶわはは、ここまで説明しなくても(笑)。劇場に笑いが絶えません(爆)。
さて、この旅館で松夫と竹彦は”この旅行中に素敵な花嫁を探すゾ!”と誓います。
ちなみにこの旅館の宴会シーンで清川虹子が”酋長の娘”を歌い踊るシーンあり(笑)。
また、旅館の看板娘の母親役を若水ヤエ子がお歯黒メイクして怪演してます。
ここで、この旅館に紛れ込んでたスリの梅吉(泣き虫のジャガイモこと桂小金冶)に貴重品を盗られそうになるが間一髪で無事に済む。

次の日に2人は松島観光に。遊覧船上で富豪の令嬢という海老原ゆり(岡田茉莉子)とその妹トシ子(宇野賀世子)に出会う。松夫はゆりに一目惚れするが、気後れして何も言えず(笑)。2人の弁当を知らずに座って潰してしまったため、自分たちの握り飯をあげるシーンで”これが握り飯ですの?!”とやりとりするシーンもなんかほんわかしてて面白いです(笑)。
途中4人で写真を撮ろうと通行人にシャッターをお願いするがそれがまたスリの梅吉(笑)。写真撮ったあとそのままカメラを持っていこうとするが”おい、ちょっとちょっと!”と止められる。

この後、梅吉を追ってきた老刑事にスリ一味と勘違いされたり、ヌード撮影に参加する為(笑)十和田湖、八戸に行ったりと珍道中は続く。弘前では津軽弁で話すシーンに字幕が出たりして面白いです(笑)。ここ弘前で竹彦は馬車タクシー(!)で働く娘、鈴子(桑野みゆき)に一目惚れ。鈴子が津軽民謡を歌いながら観光するシーンで

”ただいまの歌は津軽民謡○○。唄ったのは桑野みゆきさんでございました”

ここでも場内の笑いが絶えず(笑)。

この後、北海道の牧場主の息子がゆりにつきまとい、松夫とゆりの恋路を邪魔する。東京丸越デパートの令嬢と言っていたゆり、実はただのデパートガールで貯めたお金で大名旅行をしていたのでした。彼女を令嬢だと思いプロポーズを思い悩む松夫。そして鈴子に惚れた竹彦。2人の恋の行方はどうなるのか?!・・・・


と、こんなストーリーです。
いやー、面白い!!日本映画ファンだけしか知らないなんてもったいない!ぜひぜひたくさんの人にみていただきたい作品。”古き良き日本”がしっかり描かれているし、全編微笑ましいです。また、ヒロインを演じる岡田茉莉子さんの綺麗なことといったら!!現在も現役で活躍されているのもうなずけます。ちなみに全編にフューチャーされているお茶目なナレーションはその岡田さんが担当。ラスト近く、原稿を読む岡田さんが登場します(笑)。

”ナレーション担当はわたくし、岡田茉莉子でした。あ、まだ物語は続きますヨ”

あー、なんて粋で面白い作りなんだろ(笑)。

こんな傑作を作ったのに野村監督、松竹の社長の逆鱗に触れこの後数年間ホサれちゃったそうです。わかってないなぁ社長さん(苦笑)。時代が早すぎたんでしょうか。当然ソフト化もされていない様子。松竹さん、”野村芳太郎・傑作セレクション”と銘打ってDVD化してくださーい!そしたら買いますよ、絶対!!!(笑)

んーー、ソフト化されるまではどこか都内の名画座でかかるようであれば、通っちゃおうと固く心に誓うふぁぶでした。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
岡田茉莉子さんが出ている昔の広告についても
とりあげています。
よかったら、寄ってみてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611
kemukemu
URL
2007/01/09 23:51
kemukemuさま、カキコありがとうございます!!
ブログ、ちょこっと拝見しましたが素敵ですね♪映画の記事もあるみたいなのでまた改めてお邪魔してじっくり読ませていただきますネ。
ふぁぶ
2007/01/11 23:08
今日、CSの衛星劇場でやってました。面白かったです。
7月は、11日と20日に再放送するようです。
かなざわ
2016/07/05 13:36

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